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第47回 : 
トランプの移民政策の4つの柱

バックナンバー

第1回 : 
米国市民との結婚:グリーンカードのプロセス
第2回 : 
条件付き永住権と10年のグリーンカードの申請プロセス
第3回 : 
離婚による家族ベースのグリーンカードの自己請願
第4回 : 
ドメスティック•バイオレンスの被害者! VAWAプロセスによる家族ベースのグリーンカードの自己請願
第5回 : 
逮捕歴とグリーンカード更新への影響
第6回 : 
F-1学生ビザOPTの研修中にH-1Bの申請
第7回 : 
L-1ビザからのEB-1グリーンカード取得
第8回 : 
J-1ビザの問題について
第9回 : 
DUI飲酒運転と永住権申請の問題
第10回 : 
EB-5投資グリーンカード
第11回 : 
逮捕歴と強制退去
第12回 : 
LビザとEビザの違い
第13回 : 
アメリカ永住権 (グリーンカード) 抽選プログラムについて
第14回 : 
エンターテイナー / アーティスト・ビザ
第15回 : 
米国でのオーバーステイについて知っておくべきこと!
第16回 : 
「F-1ビザ」 「OPT」 「プラクティカル・トレーニング・ビザ」 について
第17回 : 
子供ための永住権申請と、養子をアメリカに連れてくる方法
第18回 : 
「Uビザ」 重大犯罪の被害者のためのビザ
第19回 : 
帰化と米国市民権について
第20回 : 
過去の不法滞在を理由とする入国拒否の条件付き免責
第21回 : 
DV2016 (永住権抽選) 応募開始
第22回 : 
CPTとOPT(アメリカの学生のための労働許可)の違いとは?
第23回 : 
President's Executive Action
第24回 : 
2016年度のH1-Bビザ申請:1月から準備を開始しましょう!
第25回 : 
健康診断と予防接種の記録
第26回 : 
H-4配偶者ビザ
第27回 : 
生体情報収集(バイオメトリックス)とは?
第28回 : 
「パロール・イン・プレイス」アメリカ軍人の移民家族のための特別措置について
第29回 : 
DV2017(永住権抽選)応募開始
第30回 : 
K1フィアンセビザ(婚約者ビザ)
第31回 : 
離婚によるグリーンカード自己請願
第32回 : 
学生ビザのグレースピリオド(帰国猶予期間)
第33回 : 
アメリカ国外で出産した子供
第34回 : 
米国移民国籍法第214条(b)項に基づくビザ不許可
第35回 : 
非移民ビザ保持者の労働条件の変更
第36回 : 
EB3 永住権申請について
第37回 : 
事前に要確認!E-2ビザ申請の要件を満たさないビジネス事業買収
第38回 : 
DV 2018(永住権抽選)応募開始
第39回 : 
”偉大なアメリカを取り戻す” 次期大統領トランプの移民法改正案
第40回 : 
国籍の選択
第41回 : 
トランプの議会演説 ~気になる移民制度改革についての表明~
第42回 : 
グリーンカード保持者との結婚について
第43回 : 
移民局への住所変更届け。忘れずに更新しましょう!
第44回 : 
気をつけましょう!ビザ有効期限とI-94(滞在期限)の違いについて
第45回 : 
「DV2019永住権抽選」10月18日から新たに応募開始
第46回 : 
「InfoPass」について
第47回 : 
トランプの移民政策の4つの柱

Immigration 101 先生教えて!移民法教室

移民法専門の弁護士ミチコ・ノーウイッキがハワイで暮らすお手伝い!!移民法についての気になるトピックスや最新情報をお届けします。

2018年 3月 1日更新

第47回 : トランプの移民政策の4つの柱

トランプ大統領は、今年1月に行われた連邦議会の上下両院合同会議で、彼の移民計画における4つの「柱」について演説しました。この柱は、「アメリカ人を雇用し、アメリカの製品を買う」というキャンペーンのスローガンを強化し、移民政策の優先順位を見直すものとなります。これらの優先事項には、国境警備の強化、内部統制、そしてメリットベースの移民制度が含まれます。

第1の柱

まず、第1の柱は、アメリカ南部のメキシコとの国境沿いの壁の建設に取り組むこと。これにより、南部から犯罪者やテロリストがアメリカに侵入してきた抜け穴を防ぎ、国境の警備を完璧にするとしています。

第2の柱

第2の柱は、子どもの頃に親にアメリカに不法に連れてこられたドリーマーズと呼ばれる180万人の若者に関する枠組みです。彼らは、DACAと呼ばれるプログラムによって、アメリカに滞在できるステータスを認められていましたが、現在はトランプ大統領によって廃止されてしまいました。

第3の柱

第3の柱は、グリーンカードの抽選(DVプログラム)についてです。トランプ大統領は、DVプログラムにより、アメリカ国民の安全に関係なく、無作為に与えていたアメリカの永住権は廃止されるべきと述べています。このプログラムは、1990年に議会によって設立されました。歴史的に、アメリカの移民率が低い国の出身者に対し、合計毎年5万人の永住権を発行する制度です。毎年、その国からの移民の数を見て、統計に基づき各年の永住権発行数が計算されています。過去のデータによると、毎年約1450万の外国人が応募しています。

トランプは大統領は、DVプログラムが「人の技術、メリット、安全性を何ら考慮せずに無作為にグリーンカードを渡すもの」と誤解していますが、これはアメリカでもよく見られる思い違いです。実際には、DVプログラムを通して永住権を得る場合、厳しいバックグラウンド、セキュリティーチェックをクリアすることに加え、特定の教育レベルもしくは熟練した職務経験の要件を満たしていることを証明しなければなりません。つまり、DVプログラムで抽選に当たった人も、他の雇用ベースや家族ベースのグリーンカード申請者と同様に、スクリーニングのプロセスを得なければなりません。このプロセスは非常に厳しく、完了するまでに数カ月かかります。セキュリティーのスクリーニングでは、バイオメトリックス、および複数の政府機関のデータベースによる名前と指紋の確認が含まれます。これにより、潜在的な犯罪者、テロリスト、組織犯罪者、ギャングやその他、国家安全を脅かす可能性のある人物を特定します。また、DVプログラムの当選者は、面接を行う必要があります。そこで再度、入国許可に影響を及ぼす可能性がある危険信号がないかを審査されます。

第4の柱

最後に、第4の柱は移民の連鎖を終わらせることです。トランプによると、現在の移民制度は破綻しており、1人の移民を受け入れることで、連鎖的に遠い親族まで際限なくアメリカへ連れてくることになると述べています。しかし、これについても現在の移民法を誤解しています。

アメリカは、家族ベースの移民にすでに制限をかけています。家族ベースのグリーンカードは、配偶者、子ども、親そして兄弟(アメリカ市民の兄弟に限られる)のみしか申請できません。例えば、祖父母、叔父、叔母、いとこやその他の親族には、申請する権利が与えられません。また、家族向けのグリーンカードの発給数は、年間割当数によって制限されています。例えば、アメリカ市民の兄弟のグリーンカード申請に関して言えば、1994年~2004年に申請された案件がようやく発行される順位が回ってきているほどです。つまり、申請できたとしても、実際にグリーンカードが発給されるまでの待ち時間が非常に長いわけです。 さらに言えば、自分の家族のグリーンカードを申請する者は、グリーンカードを受け取る家族を金銭的にサポートできることを証明しなければなりません。

このように、トランプ大統領による4つの柱は、誤解に基づいた政策であることが分かります。

お断り : このコラムはクライアントからの質問を一般的に書き換えたものです。読者のお役に立てればと思いますが、あくまでも一般的なケースであって法的なアドバイスが必要な方は専門家にご相談ください。

2018年 3月 1日更新

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Lead AttorneyMichiko Grace Nowicki(アイナ法律事務所)

アイナ法律事務所 ('Aina Law Office) のミチコ・グレース・ノーウィッキはハワイ州の弁護士。現在ハワイ州で数少ない日英バイリンガル弁護士として移民法を専門として事務所を構え活躍中。

アラバマ州の高校卒業後ハワイに移り、その後仕事の為15年間日本に在住。1997年再びハワイに戻り、現在移民法専門の弁護士として企業から個人のあらゆるケースに対応、そして家庭内暴力の被害者の弁護人としても強い地位を固めつつ日々奮闘中。

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