ハワイ島で生まれたアパレルブランド「カメア」。鮮やかな色彩や植物を思わせるプリント、軽やかなシルエットの一着には、ハワイの自然だけでなく、そこに暮らす人々や文化、家族との日々が映し出されています。

ブランドが誕生したのは2014年の夏。オーナーのジェスさんの長男が1歳だった頃です。ジェスさんは、ソーイングやクラフトは好きでしたが、服飾を専門的に学んだ経験はなく、最初に作ったのは1種類のドレスでした。それでも、自分の手で服を作りたいという想いからスタートし、裁断から縫製、仕上げ、タグ付け、発送までを一人で手がけ、試行錯誤を重ねながら少しずつデザインを増やしていきました。
ブランド名の由来は夫の名前「カメアロハ」からで、「愛する人」、また、「特別な存在」「大切なもの」という意味も持ち合わせています。家族への愛情、手を通してものを生み出す喜び、服を着てくれる人々との大切な絆への想いも込められたのが「カメア」なのです。
夫や家族の支えにも励まされ、一着のドレスから始まったものづくりは、現在のコレクションへと成長。10年以上経った今も、学び、変化しながら新しい表現を追求しています。

カメアのデザインを語るうえで欠かせない存在が「ハワイ」そのものです。
インスピレーションの源は海や山、南国らしい植物だけでなく、そこに暮らす人々、受け継がれてきた物語、家族や友人との時間、そして「ホーム」への想い。日々の暮らしで感じるハワイが、色や柄、素材感となってコレクションに落とし込まれています。
ジェスさんが大切にしているのは「Inspired by where we come from, made for where you are going」という考え方。ハワイで生まれた服が、着る人自身の新しい思い出や物語へとつながっていくことを彼女は願っています。

カメアでは少量生産を基本とし、必要以上に作り過ぎないことを意識しています。素材にもこだわり、テンセルや竹など、環境への配慮も重要なポイント。
「心地よく、美しく、何度でも袖を通したくなる服を。流行だけに左右されず、クローゼットの中で長く付き合える服を届けたい」そんな思いが、素材選びや一着ごとの仕立てにも表れています。

2026年5月、ジェスさんと家族は初めて日本を訪問。そこで出会った人々や文化、交わした会話は、新たな刺激となり、想像していた以上に大きな意味を持つものになりました。
「日本を訪れたことで、これからのカメアがもっと楽しみになりました」とジェスさん。
日本へ服を届けるだけではなく、現地の文化や人々から学びながら、少しずつ関係を育てていく。そして日本をカメアにとっての「第二のホーム」のような場所にしていく。そんな未来を彼女は思い描いています。

カメアでは毎年、ハワイ島を代表するフラの祭典「メリーモナーク」を新しいコレクションのスタート地点としています。
2027年のメリーモナーク・コレクションもすでに動き始めており、新しいプリントは完成。現在はカラー展開を仕上げています。ハワイの文化と深く結びついた祭典から、どんな色彩のコレクションが生まれるのか今から楽しみです。

また、日本で開催される「ALOHA TOKYO」への再参加を予定。このほか、春から夏にかけて複数のイベントへの参加も計画しています。
さらに、プリントアイテムと組み合わせて楽しめる、シンプルでいつの時代でも着用できる日常着「エッセンシャル・コレクション」も構想中。カメアの世界観をより自由に取り入れながら、コーディネートの幅を広げるラインを目指しています。

ジェスさんが服を通して伝えたいのは、ハワイという場所だけではありません。そこで暮らす人々の想い、受け継がれる文化、そして人と人とのつながり。ハワイ島から届いた一着が、誰かの毎日を彩り、その後の日常にも寄り添っていく。そうした想いを一着一着に込めながら、カメアの物語はこれからも続いていきます。
現在はオンラインを中心に販売していますが、ハワイや日本でのイベントやポップアップでカメアを見かけた際には、ぜひ実際に手に取って、素材の心地よさやプリントの美しさを間近で感じてみてください。画面越しでは伝わりにくい、カメアならではの魅力に出会えるはずです。
