今回はガイドブックではあまり紹介されていないハワイ島北西部コハラコーストと、まるで日本の北海道のようなハワイ島第3の都市ワイメアからそのお隣にある歴史的な町ホノカアをご紹介させていただきます。
ハワイ島の東西にある大きな町ヒロとカイルア・コナにはない魅力がたっぷりのこの地域は全米ナンバーワンに輝いた美しい白砂のビーチや、ロコに人気のビーチが点在しています。美しいビーチから高原の牧場地帯、有名なファーマーズマーケットに地域密着型のお店やレストランまで、前後編に渡ってご紹介します。
ハワイ島が大好きなリピーターのみなさんもまだ一度もハワイ島に来たことがない方も、今度のお休みにはきっとこの地域に行ってみたくなりますよ。
前編でおすすめした西海岸のビーチから車で約20分ハイウェイ19号をヒロ方面に進んだ途中にあるのが、ハワイ島北部の都市ワイメアです。南のマウナ・ケア山と北のコハラ山地に挟まれた海抜850mの地域にあるこのワイメアは1年中風がとても強いところで、南国ハワイでありながら冬は長袖が必要なのです。あまりにも寒いので暖炉があるお家が多いことも驚きですね。
そんな高原都市ワイメアにあるのが、全米でも最大規模の牧場のひとつであるパーカー牧場です。ワイメアの丘陵地帯に広がるパーカー牧場は1847年にカメハメハ王の側近だったジョン・パーマー・パーカーにより設立されました。
広さは13万エーカーで175年の歴史があり、その広さと歴史は全米の牧場の中でもナンバーワンに輝いたこともあるほどです。ハワイ島にこのような偉大な牧場があるとは予想できませんね。
こちらの牧場では主に牛が放牧されており、ハワイ島産の牛肉としてとても人気があります。また馬の放牧もされていて、パニオロと呼ばれるカウボーイが乗馬している様子も見ることができます。パーカーランチは牧場だけでなく、ショッピングセンターの運営や地域貢献も行っています。
こちらワイメアという地名は、ハワイ島以外にもいくつかあるため間違いがないように、郵便局や銀行の支店名はワイメアではなくカムエラとなっています。「行きたいお店の住所がカムエラってなってるけど、どこ？」と思ったあなた、ワイメアのことですのでご安心ください。
またワイメアは病院やショッピングセンターがある中心地を堺に西側をドライサイド、東側をウェットサイドと呼んでいます。その名の通り同じワイメアでも気候がまったく違うのです。ドライサイドは基本的に雨がほとんど降らずカラッとした晴天が続く地域です。なので地面が乾燥したり、日差しが強い日が多いです。ウェットサイドは反対に雨が多く、冬場は暖炉などの暖房が必要なくらいです。ですが雨が多いので植物がよく育ち、農家さんが多いのもウェットサイドの特徴です。
そう、農家さんが多いワイメアはファーマーズマーケットも有名です。特に毎週土曜日に行われるファーマーズマーケットは3箇所で開催されていて、地元住民や観光客の方が新鮮な野菜などを求めてやってくるのでとても賑わっています。
それではワイメアに行ったらどこのお店に行けば良いのでしょう？ワイメアには美味しいレストランやカフェ、都市部にしかないファーストフード店などいろいろあります。ハワイ料理で有名な「メリマンズ」の本店や本格的な日本食や寿司のレストランもあります。スーパーもいくつかあり「フードランド」やオーガニック系のスーパーもあります。今回はハワイ島ならではのお店を紹介したいと思います。
まずは先程紹介したファーマーズマーケットです。毎週土曜日に3箇所で行われていますが、一番人気なのはパーカーランチのファーマーズマーケットです。
地元の農家さんの新鮮なお野菜や果物、ハワイ島の特産品やコナコーヒーのお店などたくさんの出店があります。日本人が経営されている農園さんのクレープなどは大人気で、お昼ごろには売り切れてしまうこともあります。ぜひ早めに行ってゆっくりとファーマーズマーケットで売っているお料理を買って、生演奏を聞きながら朝食を楽しんでみてください。
因みにこちらのファーマーズマーケットは別の団体が主催で水曜日にもやっています。出店しているお店も違うので、両日行ってみて比べてみるのも楽しいですね。
ハワイ島産の牛肉を使ったハンバーガーが食べたいに人におすすめなのが「ビレッジバーガー」です。こちらは全米トップ10バーガーに選ばれたこともある味・量ともに大満足のハンバーガーを食べれます。パテはハワイ島産の放牧牛で作られており、注文後にお好みの焼き加減で焼いてくれます。トッピングメニューも豊富ですし、こちらのフライドポテトは山盛りでとても美味しいのでぜひ一緒に注文してみてください。
最後に紹介したいのはハワイ島にしかない日系スーパーKTAです。日本の食材も手に入りますし、もちろんハワイ産の商品も購入できます。中でもおすすめなのはデリコーナーとベーカリーです。
デリは豊富なポケを選べますし、ベーカリーは特にスイーツ系のドーナツやマフィンが美味しいです。KTAで購入したもので朝食やランチをすれば、美味しいだけでなくお得感もいっぱいですよ。
エコバッグなどはKTAオリジナル商品もありますから、お土産にすると珍しいですし喜ばれると思います。KTAでお買い物の際は入り口を入ったすぐ右横にあるクーポン冊子とチラシを取ってください。
その週の特売品などのクーポンがついているので、ものによっては半額くらいになっていることもありますから非常にお得です。電話番号を登録したりする会員登録が不要で割引してくれますから、旅行者は特にこの冊子などを使ってみてください。
ワイメアから車で約20分ほど東にハイウェイを進むとあるのがホノカアの町です。ハワイ島の観光地のひとつである「ワイピオ渓谷」へ向かう途中にあります。
ここは住民が2000人ほどの小さな町ですが、サトウキビ産業が栄えていたプランテーション時代に日本人移民が住んでいた町なので、建物の名前に日本人名が多く使われているのを見ることができます。メインストリートには雑貨屋さんやアンティークショップ、カフェなどが立ち並び、ゆっくりした時間が流れる歴史的な町です。
このホノカアの町が日本でも有名になったのは2009年に公開された映画「ホノカアボーイ」の舞台となったことです。映画に登場し現在も営業しているホノカア・ピープルズ・シアター（映画館）は、昔ながらのこじんまりとした劇場で今も映画や舞台を楽しむことができますよ。
料金も大手の映画館よりもかなりお安くなっていて、大人$8です。（小人12歳以下$4とシニア65歳以上$6）ただし1日1本19時からの上映なので、ご注意ください。
地元のマナダミアナッツファームのお店やカカオ農家のチョコレートを販売しているお店もあるので、ワイピオ渓谷を観光してからホノカアの町でカフェやレストランでランチをしてからでアンティークショップを巡り、お土産品を購入し、夕方から早めの夕食をレストランかパブでとる。そして19時から映画館で映画鑑賞はいかがでしょうか？
歴史的な町でゆっくりと一日を過ごすのもハワイ島ならではの楽しみ方ですね。
ハワイ島は通称ビッグアイランドと呼ばれる、大自然あふれる広大な島です。溶岩大地の真ん中を進む一本道のハイウェイ、南国でありながらも冬には積雪も見れる山々、たくさんの物語を紡ぐ雄大な滝など見どころ満載です。
そんなハワイ島の魅力を引き続きお伝えしますので、お楽しみに。
