
ワイキキから一番アクセスしやすいのはカパフル通りにあるジッピーズ。散歩がてら徒歩でも行ける距離にある。
ハワイに長く住んでいる人ほど、特別な日ではなく「なんでもない日」に通う店があります。それが Zippy’s(ジッピーズ) です。
観光ガイドには大きく載らないこともあるけれど、ローカルにとっては“当たり前にそこにある存在”。
学生時代の放課後、家族での外食、仕事帰りのテイクアウト。 ハワイの人の人生のワンシーンには、いつもジッピーズがあります。
ジッピーズは 1966年10月17日、沖縄系2世のフランシス&チャールズ・ヒガ兄弟がホノルルのマッカリー地区(South King Street)に 第1号店をオープン したことから始まりました。 当初は「早くて効率的なサービス」を目指し、ダイニングとファストフードの両方を兼ね備えたスタイルでスタートしています。

ジッピーズ不動の人気メニュー「ジップパック(Zip Pac)。こんがり揚げられたクリスピーなフライドチキンをはじめ、フィッシュフライ、スパム、てりやきビーフにふりかけご飯とたくあん付き。
店名の「Zippy’s」は、当時アメリカで普及し始めていた 郵便番号「ZIPコード(Zip Code)」 の「素早さ・効率性」への憧れから名付けられたと言われています。

60年前ジッピーズのハワイ第1号店として登場したマッカリー店は現在も健在。
第1号店はホノルルのサウスキングストリート。今も営業を続ける“原点の店舗”です。現在はオアフ島を中心に、マウイ島・ハワイ島にも展開しています。さらに2023年にはラスベガスにも進出し、ラスベガスに住んでいるハワイ出身者の心をつかみました。

サーバーがサービスを行う店舗のほか、カパフル店のようにイートイン席を併設した持ち帰り(to go)専用の店舗がある。
ジッピーズが長く愛される理由は、以下のような特徴にあります。

ガーリックが香る甘辛いフレーバーがやみつきになる「コリアン・フライド・チキン(Korean Fried Chicken)。
アメリカ料理をベースに、ハワイ独自のフュージョン料理やアジア系・ポリネシア系の影響を受けたメニューが揃っています。

ローカルが愛してやまないハワイ風のラーメン「サイミン(Saimin)は、大人も子供も大好きなハワイの味。エビで出汁をとったやさしいスープが特徴。
店内はゆったりとしたダイニング・エリア(サイミン・ラナイ)と、気軽に利用できるファストフードカウンターが併設されており、子どもからお年寄りまで誰でも気軽に利用できます。
多くの店舗は長時間営業(24時間営業の店舗もあり)しており、深夜や早朝でも“ローカルの味”を楽しめるのも人気の秘密です。

地元のスーパーマーケットに行けば冷凍食品のパッケージでも購入できるジッピーズの「チリ」。メニューにはシンプルな「チリ・ウィズ・ライス」をはじめ、チリ・モコ、チリ・スパゲッティ、チリ・フランク、チリ・ブリトーなど9種類がラインナップ!
ローカルにとってジッピーズは、「今日は何食べる?」と迷ったときの安心材料。豪華さはない。でも、間違いがない。チリを頼めば、いつもの味。 サイミンを頼めば、ほっとするスープ。フライドチキンは安定のボリューム。この“ブレなさ”こそが、1966年創業以来ずっと愛される理由なのです。

「定番のメニューはもちろんおすすめですが、ハワイアンフードのラウラウ、カルアピッグが堪能できる日替わりメニューもおすすめですよ!」と日本語が堪能なカパフル店のアシスタント・マネージャーのデニスさん。
ワイキキには洗練されたレストランがたくさんあります。でも、「ハワイの暮らし」を感じたいなら、ジッピーズは実は穴場です。
初めてなら、迷わず「オリジナル・チリ」。ハワイではチリをご飯にかけて食べるのが定番です。ロコモコやサイミンもおすすめ。“ローカルの普通”をそのまま体験してみてください。
ジッピーズの面白さは、料理だけではありません。隣のテーブルでは家族が誕生日を祝っていたり、学生が宿題をしていたり、年配の常連さんがコーヒーを飲みながら新聞を読んでいたり。観光地では見えない“生活のハワイ”がそこにあります。

サクサクのパイ生地の中にリンゴがたっぷり入ったアップル・ナップル(Apple Napple)は、サイズも大きくて食べごたえあり!

ふわふわ&ほどよい弾力が魅力のジッピーズのマラサダ(Malasadas)。ローカルたちの手土産の定番です。

一度食べればリピートせずにはいられなくなる魅惑のデザート「グレーズド・モチザダ(Glazed Mochizada)。もっちもちの食感にハマること間違いなし。
1983年からジッピーズに併設されているNapoleon’s Bakery(ナポレオンベーカリー)にもぜひ立ち寄ってください。パイ生地に甘いリンゴフィリングを包んだ看板商品の「アップル・ナップル」やハワイの定番揚げドーナツ「マラサダ」はローカルの定番おやつ。食後にひとつ、ホテルに持ち帰るのもおすすめです。
ジッピーズの代名詞。ハワイでは“チリ=ジッピーズ”と言ってもいいほど有名。ご飯にかける「チリライス」スタイルも定番です。
ホットドッグにチリを豪快にトッピング。学生時代の思い出メニューという人も多数。
ハワイ風ラーメン。 優しいスープは、どこか懐かしい味。
甘辛ダレがクセになる人気メニュー。
ハンバーグ+グレービー+目玉焼き。これぞハワイの定番。

日替わりメニューのハワイアン・プレートにもチリがたっぷり!ロコにとって白飯にはチリは、もはやなくてはならない存在。
「チリ」は、創業以来の看板メニューであるチリは、缶詰商品としても販売されるほどの人気ぶり。キドニービーンズ入りの定番のほか、豆なしの肉メイン、肉を使用しないベジタリアンを揃います。ジッピーズを語るなら、この一皿は外せません。

やっぱりずらりと並んだ茶色いおかず&ご飯は美味しい(笑)!
ハワイ旅行で「映えるレストラン」に行くのも楽しい。でも、ジッピーズには別の価値があります。それは、“飾らないハワイ”。メニュー表は少し年季が入っていて、 店内はにぎやかで、 料理はボリューム満点。でも、その空気感こそ本物です。
ローカルは特別な顔をしません。ただ普通に、いつも通り食事をしています。そこに混ざるだけで、少しだけハワイの一部になれたような気持ちになります。

ホテルのラナイでハワイ産のビールとともにジッピーズのいかにもローカルな食事を楽しんでみては?
ハワイはリゾートであると同時に、人が暮らす場所です。ジッピーズは、その“暮らしの側”を教えてくれるレストラン。観光の合間に、あえてローカルと同じテーブルにつく。それだけで、旅は少し深くなります。
次のハワイ滞在では、ぜひ一度ジッピーズへ。きっとあなたも、「また来よう」と思うはずです。

