食べたらもうローカル気分!ハワイのソウルフード、スパム

ローカルのポットラックパーティに行くと必ずと言っていいほどテーブルに並んでいる料理と言えば?そう、「スパむすび」です。

お土産用のエコバッグやTシャツのモチーフとしてもよく見られるように、子供からお年寄りまで皆に親しまれているこのアイコニックフードを通して、ハワイの食文化の奥深さを感じてみましょう。

スパムってどんな食べ物?

スパむすびの原材料であるSPAM®(スパム)は、実はホーメル・フーズ社の商品のブランド名。ですので、正式名称としては、商標マーク(®)を付けて全て大文字で記されます。スパムという名前は、ホーメル・フーズ社の当時の副社長、ケン・デニョー氏が命名コンテストで優勝してつけられたもので、“Spiced Ham”の2語をドッキングしたものという説と、"Shoulder of Pork And Ham"の頭文字を取って付けられたという説があります。

アメリカのランチョンミートの代表格、スパム。気になるお味はどんなのもでしょうか?まず、食感から言うと、魚肉ソーセージに近いプリッとなめらかな感じです。味は塩味が効いており、豚肉の加工品らしく独特の風味があります。

販売されている種類は、ハワイの小売店では「Classic」「Teriyaki」「Less Sodium」など、6、7種類の品揃えのところが多いですが、実は他にも「Maple Flavored」や「Jalapeño」など、合計で11ものバラエティがあるんですよ。

歴史と共にハワイに根付いたスパム

スパムの起源は、1937年のミネソタ州で、当時あまり人気のなかった豚の肩肉の売上を伸ばすのが製造の目的でした。その後、歴史的な背景も手伝い、販売数は大きく上昇していったのです。というのも、新鮮な肉の供給が難しい前線で戦うアメリカ軍兵士の食糧として、軽量且つ長期保存が可能なスパムが最適だったから。第二次世界大戦中、アメリカ軍は何と45,500トン以上のスパムを購入。兵士たちは戦場でスパむすびをはじめとした様々な料理に利用し、これが戦後の普及にも繋がっていきました。

複数のアメリカ軍基地があり、日系人が多いハワイで、スパむすびが根付いていったのは、当然の流れでした。様々な文化の交わりにより、スパむすびは進化を遂げ、今やハワイに無くてはならないソウルフードの地位を獲得。ハワイでは恐らく、一家に一つスパむすびメーカーがあるのではないでしょうか。むすび以外にも、スパムはローカル料理として様々なバリエーションで楽しまれ、ハワイの食卓を豊かに彩っています。

昔ながらの味から斬新アレンジまで!スパむすびオススメ5店

さあ、スパム料理をちょっと味わいたくなってきましたか?そんなあなたに、スパむすびが美味しいと評判のお店を5つご紹介しましょう。

MUSUBI CAFE IYASUME(いやす夢)

スパむすびを売っているお店として必ず紹介されるのがここ。ハワイで6店舗を展開しているおむすび屋さん、いやす夢です。お米はカルフォルニア産最高級コシヒカリを使用し、一つ一つ丁寧に手でむすんだおむすびが食べられる人気店です。

おむすび専門店だけあって、スパむすびも種類が豊富!シンプルな「オリジナルスパム」から人気の「玉子スパム」、ちょっと変わった「うなぎ玉子&青しそスパム」まで、何と24種類ものスパむすびがあります。筆者のおすすめは、さっぱりと頂ける「きゅうり梅スパム」です。

Seven-Eleven

日本でお馴染みのセブンイレブン。実はハワイのローカル達に「スパむすびならセブンイレブン」と言われるほど、ハワイでは絶対的な人気を誇っているのです。因みに、現在オアフ島に60店舗以上あるコンビニエンスストアの代表的存在ですが、第一号店は1978年にオープンしたカイムキの2nd Avenue店なんですよ。

セブンイレブンのスパむすびは、オリジナル、玉子焼き入り,キムチ入り、ご飯がチャーハンのものなど数種類あります。日本のコンビニのようにレジ横の保温スペースに置いてあるので、温かいおむすびが食べられるのも嬉しいところです。

Fukuya Delicatessen

超ローカル気分を味わいたいなら、サウスキング通りにあるFukuya Delicatessenにぜひ一度は足を運んでみてください。1939年創業のこのお店は、オアフ島で最も人気のOkazuya(日本で言うところのお惣菜屋さん)として地元民に大変親しまれている老舗です。

店内に入ったらショーケースに並んだおかずから好きなものを組み合わせてオリジナルのお弁当が購入でき、ご飯ものは3種類のおむすびかスパむすびから選べるシステムです。もちろん、単品でも購入可能ですよ。

Nana Ai Katsu

ここからはちょっと変わったスパむすびをご紹介。まず、2022年にカイムキのワイアラエ通り沿いにオープンしたトンカツ屋さん、Nana Ai Katsuの「プレミアム・スパムカツむすび」です。

一皿2つセットで提供され、かなりのボリューム。しそ巻きカツや海老カツバーガーなど、他メニューも美味しいので、お友達とシェアして食べるのもオススメです。「スパムのカツってちょっとヘビーそう」と思うなかれ。思ったより脂っこくなく、オーダーしてから作るためアツアツで、衣がサクサクッとしています。メニュー名の通り、スパむすびが“プレミアム”になった感じでしたよ。

DEBU

最後にご紹介するのは、今年8月にアラモアナセンターの近くにオープンしたばかりのお店、DEBU。韓国スタイルのいなり寿司と巻き寿司が食べられるカジュアルレストランです。

こちらで味わえるのは、角切りにしたスパムの和え物が乗ったいなり寿司「Spam Yubu」。「Yabu」というのは「Yubuchobap」の略で、韓国スタイルのいなり寿司のこと。ショーケースに様々なトッピングが乗ったYabuが並び、好きなものを4個から10個自由に箱に詰めて購入するというシステムです。一番の人気アイテムは、「Zesty Salmon Yubu」だそうですよ。

因みに、インパクトの強いこのお店の名前は、シグネチャーメニューの「DEwang yuBU」(韓国語で“大きないなり寿司”の意味)から来ています。また、日本語のおデブちゃん的なニュアンスも含んでいて、お客様を満足させる太っ腹なおもてなしの精神を表しているのだそう。大きなほっぺが印象的なマスコットにも、このコンセプトがよく表現されていて、その通り、スタッフの対応も好感度抜群でした。

さて、どこのお店が気になりましたか?次回のハワイ旅行では、スパむすび片手にビーチへ繰り出してみる、なんていうローカル的な過ごし方も良いかもしれませんね。また、SPAM®の公式ウェブサイトでは、スパム料理の様々なレシピが載っているので、お土産に購入したスパムで帰国後色々試作してみるのも、ハワイの余韻を楽しむ一つのアイデアですよ。

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デコスタなおこ

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