無料でこの充実度?想像以上に面白かった観光スポット、ホノルル警察博物館

ワイキキからほど近いホノルル・ダウンタウンに、知る人ぞ知るスポット「ホノルル警察博物館」があります。ホノルル警察本部の中にあるという意外なロケーションもさることながら、実際に訪れてみると、無料とは思えないほど充実した内容に驚かされました。ハワイを少し違った角度から知ることができる場所です。

ダウンタウンのサウスベレタニア通りにあるホノルル警察本部

ホノルル警察博物館とは?無料で楽しめるダウンタウンの穴場

ホノルル警察本部の中に博物館があると聞くと、少し堅い場所を想像するかもしれません。しかし、その印象は良い意味で裏切られました。想像以上に広い館内には、ホノルル警察の歴史や活動からハワイ王朝時代の法執行についてまで幅広い展示があり、警察や歴史に興味がある人なら思わず時間を忘れてしまうほどの内容です。実はこの博物館、退職した警察職員の方が数年かけてボランティアで資料をまとめたものだそうで、その背景を知ると展示の一つひとつにも重みを感じます。

中に入ると思いがけず広い館内の充実した展示に驚きます。

場所はホノルル・ダウンタウンにあるホノルル警察本部の中、正面入口近くに位置しています。入館料は無料で、開館時間は午前9時から午後3時。入口で簡単なセキュリティチェックを受ければ、観光客でも見学が可能です。6人以下であれば予約なしで入館できるため、気軽に立ち寄れるのも魅力の一つ。ただし展示は想像以上に見応えがあるため、できれば1時間ほど、興味がある方はそれ以上の時間を見ておくのがおすすめです。

見応え十分、注目の展示内容

今昔のオートバイやユニフォームをはじめとした幅広い展示がある。

1970年〜1989年に使われていた装備ベルト

展示の中でもまず目を引くのが、歴代の警察バッジやユニフォーム、そして装備品の数々です。時代ごとに変化していくデザインや機能を見比べることができ、警察の役割や社会背景の変化が視覚的に伝わってきます。銃器などの装備は日本ではなかなか目にする機会がないため、多くの来館者が足を止めるポイントの一つです。

ハワイ王朝時代の法執行に関する歴史の展示コーナー

そうした展示に加えて、ハワイ王朝時代の法律や治安維持の歴史も紹介されています。ホノルル警察という組織が公式にできたのは1932年ですが、カメハメハ3世の時代の1827年に初めて明文化した法律ができたのだそうです。前代のカメハメハ2世がそれまでの法執行体制(カプシステム)を変えたことなど、展示資料だけでなくガイドの方の解説もあり、ハワイの法執行の歩みについて興味深く学ぶことができました。

殉職したオフィサーを追悼するコーナー

また、殉職したオフィサーの名誉を称えるコーナーには50名以上の名前と写真が掲げてあり、地域社会を守る仕事の重みが伝わってきます。2020年にダイヤモンドヘッドで起きた放火事件で2名のオフィサーが殉職されたニュースは今でもしっかり覚えており、自然と胸が熱くなりました。

ハワイで女性警官がパトロールに出られるようになった立役者のルシール・アブレウさんの展示コーナー

さらに、初の女性刑事となったルシール・アブレウさんに関する展示も興味深かったです。かつて女性警察官は男性警察官よりも低い公務員階級を与えられており、昇進の機会はありませんでした。そんな中、アブレウさんはこの制度に異議を唱えて起こした連邦訴訟で勝訴し、1975年に初めて女性として刑事捜査課に配属されたそう。とてもアメリカらしい歴史の一面を感じられるエピソードでした。

日本人目線で楽しめる見どころ

館内には、思わず写真を撮りたくなるスポットが点在しています。特にホノルル警察のロゴが入った特大バッジの前は人気の撮影ポイント。

ホノルル警察の特大バッチと昔のユニフォームの前は人気の記念撮影ポイント

「このバッジのデザインは他州のものと比べてかなりユニークで、ハワイらしい要素で構成されているのです。」そうガイドの方が教えてくれました。

例えば、中央の4分割された紋章の左上と右下の部分はハワイ国旗にある赤、白、青の8本の縞模様で、ハワイの8つの島々を表しています。また、右上と左下の黄色い部分には権威と保護の象徴であるカプ・スティックを表す棒に突き刺さった球が描かれています。そして、紋章の中心には、緑色の地に交差した2本のパドルと三角形の旗が描かれていて、パドルは1782年頃にカメハメハ1世によって制定された「砕けたパドルの法」の象徴、三角形の旗(プワル)は酋長のカヌーの帆の上に海上で掲げられていた旗を表しているのだそうです。

昔使われていた嘘発見機の展示も

そのほか、昔の嘘発見器や指紋採取の道具、実際に使用されていた装備など、普段は目にすることのない展示が数多く並びます。映画やドラマで見たことのある機器を間近で見られるのも魅力の一つです。

ギャンブリングの展示に花札があるのは、日系移民が多かったハワイならでは

日本人にとって興味深いポイントも少なくありません。ギャンブリング(賭博)に関する展示には花札が登場し、日系移民による文化の影響を感じました。また、他州および海外の警察との交流展示コーナーでは日本の警視庁のパッチなども確認できました。一方、銃犯罪への対応など、日本とは異なる治安環境を背景にした本格的な装備を見ると、アメリカの警察の現実を実感します。

上部に米国他州の警察、下部に海外の警察と交換されたパッチ等が展示されている交流展示コーナー。一番右側に日本の警視庁のものを発見。

在住者にとっても、ハワイの身近な歴史を学べる貴重な場所であり、日々街の安全を守る警察の活動を知ることで、改めて感謝の気持ちが生まれる機会になるかもしれません。

訪問前に知っておきたいポイント

ホノルル警察博物館は警察署の建物内にあるため、いくつかの入館ルールがあります。まず、18歳未満は成人の同伴が必要です。また、適切な服装と履物の着用が求められ、飲食物(ガムやキャンディを含む)の持ち込みは禁止です。また、大声や迷惑行為、ペットの同伴(介助動物を除く)、喫煙、武器や違法薬物の持ち込みも禁止されています。万が一7名以上のグループで来館する場合は、予約が必要となるので、オンラインフォームから4週間前までに申し込みをしてください。

入館前にはセキュリティチェックがあります。警察本部の正面入口で博物館に行く旨を伝えてください。セキュリティチェックポイントの後ろにある待ち合いスペースまで担当ガイドが迎えに来てくれます。

警察本部地下の駐車場の入口は、裏側のサウスホテル通り側に。Public Parkingと書かれたサインのところに有料で駐車できる。

車で訪問する際には、警察本部地下に一般利用可能な有料駐車場が数台分あるほか、警察本部前のサウスベレタニア通り沿い、およびサウスベレタニア通りとアラパイ通りの角にある市営駐車場にも有料駐車場があります。

博物館に入るとすぐ右側に置かれている案内用の小冊子

見学時間の目安は30〜60分程度ですが、展示をじっくり見たい場合は1時間以上確保しておくことをお勧めします。入口脇に置かれている英語の案内冊子を手に自分のペースで見学することもできますし、ガイドの案内を受けながら廻ることもできます。ガイドは英語のみなのですが、展示を見るだけよりもグッと理解が奥深くなるので、断然お勧めです。英語がわからない方は、スマートフォンの翻訳アプリを使う方も多いそうなので、事前にダウンロードしておくと良いと思いますよ。

ハワイを少し深く知る体験に

ハワイといえばビーチやリゾートのイメージが強いかもしれませんが、街の安全を支えてきた警察の歴史をたどることで、また違った一面が見えてきます。ホノルル警察博物館は、派手さこそないものの、王国時代から現代へと続く社会の変化や、人々の暮らしを守る仕事の重みを静かに伝えてくれる場所です。

入館無料でありながら展示内容は非常に本格的で、満足度の高い穴場スポット。屋内施設のため雨の日のお出かけ先としても便利で、ダウンタウンという立地から、イオラニ宮殿やカメハメハ大王像、チャイナタウン散策と組み合わせやすいのも魅力です。展示は視覚的に分かりやすく、社会科見学のような感覚で楽しめるため、子ども連れのファミリーにもおすすめできます。

ダウンタウン散策の途中に少し足を延ばし、いつものハワイとはひと味違う「学びのある時間」を、次の休日や観光プランにぜひ加えてみてはいかがでしょうか。

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デコスタなおこ

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