着心地がよく、身につけるだけでハワイを感じるアロハシャツ。中でも、伝統と歴史を重んじ、メイド・イン・ハワイにこだわり続ける人気ブランドが「カハラ」。2026年の今年、なんと創業90周年を迎えるこのブランドの魅力を、あらためてご紹介します。

ワイキキ店はロイヤル・ハワイアン・センターA館1階という便利なロケーション
地元ハワイでこよなく愛されるアロハシャツブランド、カハラ。現在ハワイには、6店舗の直営店があります。中でもワイキキのロイヤル・ハワイアン・センターにあるショップは、新しくてとても明るい雰囲気が素敵です。ずらりと並ぶアロハシャツは、見ているだけで気分が上がります。

Kahalaのロゴが印象的な店内。壁にアートのように飾られるビンテージアロハも必見
壁に飾られているのは、ファン垂涎のビンテージアロハシャツ!歴史あるブランドだからこそ、自社製品が貴重なコレクションになるんですね。まるでミュージアムにいるような気分になります。
ちなみに、各店舗によって展示されるシャツは違うそうなので、アラモアナセンター店やハレイワ店など、他の店舗もチェックしてみたいですね。

ビンテージプリントを用いた「コレクションズ・エディション」も多数。グリーンのシャツは1940年代の復刻版。
ここでカハラの歴史を少し。1936年に、ジョージ・ブランジェ、ナット・ノーフリートの両氏により設立されたのが最初で、当初はふたりの名前から「ブランフリート」という社名でスタートしたのだそうです。この企業が、後に「カハラ」へと社名を変更することになります。
1930年代のハワイには、いわゆる「シャツ販売店」のようなショップはあまりなく、すべてがオーダーメイドでした。人々はテーラーを訪れ、採寸してもらいってカスタムメイドでスーツやシャツを作っていました。

額装された当時のビンテージアロハと、復刻版を見比べてみるのも楽しい。スタッフの着こなしも参考に。
一方、ハワイで生まれた「アロハシャツ」は、もともと家庭で日本の着物生地などの余り生地を使って作ったのが起源とされるローカルシャツ。その後もチャイナタウンやダウンタウンの小さな仕立て屋で、それぞれのスタイルで生産していたのです。
そんな中、アロハシャツをもっと一般的に広めたいと思い立ったジョージとナットが立ち上がり、工場による大量生産を試みました。つまり、カハラはホノルルでアロハシャツの工場生産を始めた最初の企業、というわけです。
ちなみに、ジョージ・ブランジェはフランス出身。映画業界に携わっていた彼は、仕事でハワイを訪れるうち、ハワイの魅力にとりつかれて移住したのだそう。そして、この地でアロハシャツのブランドを立ち上げるまでになったのです。

ワイキキのクヒオビーチにあるデューク・カハナモク像。今も美しいレイが捧げられ、人々からリスペクトされているヒーローだ。
じつは、あのデューク・カハナモクとも、とても親交が深かったんですって。「現代サーフィンの父」と呼ばれ、オリンピックで3つの金メダルを獲得した水泳選手のデュークさんは、ワイキキビーチに立派な銅像があることでも有名なお方。そんなレジェンドと、カハラブランド創業者の繋がり⋯。なんだかすごい歴史と縁を感じますよね。
それから90年、現在もカハラは、カリヒ地区にあるオフィス兼ファクトリーでアロハシャツを製造し続けています。柄のデザイは、すべてハワイの自然や歴史からインスピレーションを受けたもの。専属デザイナーが社内にいて、常に新しい作品が生み出されています。
定番のコットン生地(高品質のコットン・ブロードクロス100%)は、なんと日本製。少なくとも50年以上にわたり、信頼できる日本企業とパートナーシップを築いているそうです。ハワイでデザインした柄を日本の熟練工が丁寧にプリント、その生地をハワイへ持ってきて、ホノルルでカット・縫製。日本とハワイの伝統が融合した、まさに唯一無二のアロハシャツなんですね。

こだわりの最上級リバースプリント。表生地よりシックでビジネスシーンやオフィシャルな場でも着こなしやすいと現在も人気だ。
1960年代から人気となった「リバースプリント」も、もちろん日本の生地を使用。裏生地をメインに使うために特別に印刷された生地は、カハラのこだわりです。ビンテージ感があり、ビジネスシーンにも着こなしやすいリバースプリントのアロハシャツは、ハワイローカルビジネスマンの強い味方なのです。

定番デザインの「デュークス・パレオ」はカラー展開が豊富。期間限定のカラーも続々と登場しているので、気に入ったものに出会ったらサイズをチェックして早めにゲットを。
こちらは、定番の「デュークス・パレオ」。1960年代のヘリテージプリントで、先述のデューク・カハナモク氏も愛用したプリントなのだそう。パイナップルとトロピカルフラワーのモチーフが特徴で、カラーバリエーションが豊富なのも人気の秘密。メンズはもちろん、レディース、キッズのサイズも展開しているので、おそろいにしてもいいですね。

店内全体がとにかくお洒落で落ち着いた雰囲気。フィッティングルームのカーテンにも注目を。
そうそう、お店の奥にあるフィッティングルーム(試着室)のカーテンも、この「デュークス・パレオ」プリントが使われていました。こういう気遣いって、お買い物の気分がぐっと上がる!さすがですよね。

とにかく話題なのが、ローカル・タトゥーアーティストのラッキー・オレロとのコラボシャツ。早々にソールドアウトしたカラーもあるそう。ほかにも期間限定コラボが続々。
ローカルアーティストや地元企業とのコラボレーションにも、積極的に取り組んでいます。たとえば最近登場した、タトゥーアーティストのラッキー・オレロとのコラボは、ローカルにも大人気で在庫がわずか。渋いデザインと色使いの雰囲気がお洒落で、人気というのもうなずけます。
老舗ながら、新しいスタイルに挑戦していく姿勢もさすがです。だからこそ、ファンの層もオトナから若者へとしっかり受け継がれていくのでしょうね。

ハワイ大学(UH)とのコラボシャツには、大学の校舎や建物、そして様々なスポーツ選手がデザインされている。スクールカラーのグリーンが渋い!
地元の老舗レストランやショップ、学校などとのコラボレーションにも積極的に取り組んでいるカハラ。ハワイ大学(UH)とのコラボも大きな話題になりました。ワイキキのホテルにあるレストランなどでは、ユニフォームにカハラのアロハシャツを採用しているところもあるのだそうです。本当に、ハワイの人々のライフスタイルに深く根ざしているブランドなんだなあと感じます。

こちらはニック・カッチャーのデザインによるコラボシャツ。ハワイの人気スポットをレトロなカラーで仕上げたアートはハワイ好きの心を鷲づかみ。
サーフアートで知られるアーティストのニック・カッチャーや、レトロなハワイを描くイラストレーターのソラリオなどとのコラボシャツも、ローカルはもちろん旅行者からも注目を集めています。

オリジナルビーチタオルは、薄手で軽く、コンパクトに持ち運べるのも魅力。お洒落なプリントがいろいろあるので、お好みの一枚を選んで。
素材やデザインが豊富にそろうアロハシャツを中心に、店内にはハワイを感じる様々なファッションアイテムも置かれていました。速乾性が高くて大判なのに軽い、カラフルなビーチタオルや、ロゴがさりげないキャップなども発見!気の利いたお土産探しにも最適ですよ。

「Celebrating 90 years in Hawaii」第一弾。左は1930年代の初期アロハシャツを象徴する和柄「Hajime(始まり)」。右は1940年代のハワイをトリビュートする「E Kipa Mai(ようこそ)」。
今年は、90周年を記念して、毎月年代別のビンテージアロハを復刻したり、その時代を反映したデザインのアロハシャツを販売する特別なコレクション(Celebrating 90 years in Hawaii)も発表されます。
アニバーサリー・イヤーである今年だけの、特別なプリントのアロハシャツたち。見ているだけでも当時の雰囲気を感じられてワクワクします。これから新作が毎月登場するそうなので、ファンの皆さんはどうぞお見逃しなく!

お話を聞かせてくれた、カハラのディレクター、トム・パークさん。手にしているのはキッズ用のアロハシャツ。プリントは上記で紹介した「デュークス・パレオ」。ピンクもかわいい!
ディレクターのトムさんは「カハラのアイテムは、すべてハワイの視点で作られているのが特徴です。地元であるハワイの物語を、アロハシャツを通して伝えたいのです。アートワークはハワイの植物や動物、魚、山々からインスパイアされ、どれもハワイに根ざしている。この伝統を大切に、新しい挑戦をし続けていくのが私たちのミッションだと思っています」と語ってくれました。
ハワイへの愛にあふれ、ていねいに実直に続いてきたローカルブランド。単なるファッションを超えて、カルチャーや想いを身にまとえるなんて、すごく贅沢だなあと思います。お気に入りの一枚を選び、大切に着こなしたいですね。

