びびなび : ハワイ : (アメリカ合衆国) Hawaii

皆さん、ウベ（Ube）って食べたことがありますか？

グルメに敏感で甘いものが大好きな人が多いハワイ。そのため、ホノルルの街には、次々といろいろなスイーツのお店がオープンします。そんな中で最近増えてきたな、と感じるのが、ウベを使ったスイーツを提供するお店です。日本人にはあまり馴染みのないこの食材、ウベについて、またそれを使ったスイーツが食べられるお勧めショップを5店ご紹介します。

ウベとは、日本で紫芋として知られているフィリピン原産の根菜のこと。滑らかな食感と独特の甘さがあるので、蒸して裏漉ししたり、ピューレやパウダーにしたりして、主にスイーツ系のお料理に用いられています。

イメージ的には日本のサツマイモのような感じですが、ウベにはアントシアニンと呼ばれる嬉しい抗酸化物質がサツマイモよりも豊富に含まれていて、これがウベの紫色の色素の源となっているんです。アントシアニンには、細胞の酸化ストレス軽減、血圧の低下、脳の血流の促進、眼精疲労の軽減などなど、様々な効果があると言われており、栄養の面でも注目度が高い食材になっています。

では、さっそくこのウベを使ったスイーツが食べられるおすすめのお店をご紹介していきましょう。

ウベといえばここ！と言っても過言ではないウベツイーツの専門店です。UBAEは、ウベの原産地、フィリピン系のアメリカ人、Joyさん＆Jeremyさんご夫婦のお店。最初は友人知人からオーダーを受けて作っていたのですが、次第に情熱に火がつき、ファーマーズマーケットなどのポップアップストアで一般販売を始めたそう。そして遂に、2017年に現在の場所に店舗をオープンしました。その後、現地メディアのHonolulu Advertiserで2019年〜2022年連続でBest Ubeのレストランに選ばれる人気店となり、2021年には日本にも上陸を果たしています。

店内に入ると、ウベスイーツの専門店だけあって、目移りしちゃうほどいろんな種類のスイーツが並ぶショーケース。どれを選ぼうか悩んでしまったら、ぜひ代表メニューのUbe CheesecakeとUbe Tartをご賞味あれ！ウベの優しい甘さとクリームチーズのしっとり味がベストな配合で、やめられない味わいです。また、外がカリカリで中しっとりのCrinkle Cookieもおすすめです。封を開けなければ2ヶ月ほど賞味期限があるそうなので、お土産にもできますよ。

その他にも、ココナッツ味とミックスしたソフトクリーム、ロールケーキ、シュークリームなども。いろんなものがカリヒにあるフラッグストアで味わえますが、一部の商品は、セブンイレブンやFoodlandなどでも購入できます。

次にご紹介するのは、先ほどのUBAEと目と鼻の先にあるKawaii Ice Creamです。日本人的には名前に親しみを覚えるこのお店。ハワイにいたら欠かせない冷たいデザートの種類が豊富です。ハワイカイにも支店があります。

ここのおすすめは、様々な食感が味わえるUbe Halo Haloと、逆にシンプルなアイスクリーム、Ube X Vanilla Swirl。サンデーも人気があるそうですよ。まずは、シンプルなバニラとウベのミックスソフトクリームを試食。ウベアイスそのものの味は、香りは割と控えめで、本当に「優しい感じの甘さ」でした。個人的には、クランチーなコーンフレークやシャリッとしたかき氷、そしてプルンとしたナタデココ、まったりしたウベアイスという食感のオンパレードとブラウンシュガーの風味が絶妙なハロハロがお気に入りになりました。

グルメなお店が並ぶサウスキング通りに昨年オープンしたSachi Sweets。アメリカのケーキって”超”がつくほど甘過ぎる場合が多いのですが、日本人シェフ、ニシさんが焼いているSachi Sweetsのケーキは、日本で売っているような上品さを感じる程よい甘さが嬉しい限りです。

生チョコやプリン、ロールケーキなど、様々な洋菓子がショーウィンドウに並んでいますが、目を引くのは、やはり紫色が綺麗なウベスイーツたち。一番人気はウベモンブランで、ウベティラミスとウベチーズケーキもあります。

モンブランはクリームの下の土台がふわっふわなスポンジケーキのタイプ。ティラミスはチーズが濃厚な感じで、大きくはありませんが、食べ応えがあります。そして、チーズケーキは比較的しっかりしたスフレタイプのチーズケーキです。どれも甲乙付け難かったですが、個人的にはシンプルなチーズケーキがいくつでも食べられそうなほど美味しかったです。

オープンから１年経っていないにも関わらず、写真撮影の間、ローカルの人が入れ替わり立ち替わり買いに来る賑わいでした。これから益々口コミが広がっていくと思われる注目のお店です。

次にご紹介するのは、Ali'i Coffeeの人気メニュ、Taro Ube Latteです。スイーツとは少し違うかもしれませんが、コーヒー党の筆者としては、ぜひ飲んでほしい一品。ホノルルでローストしたてのこだわりのコーヒー豆を使ったエスプレッソのラテに、タロパウダーとウベエクストラクトが入っている、このお店の看板メニューです。

コーヒーショップは色々ありますが、Ali'i Coffeeは小さい頃からコーヒー好きだったというオーナーが、オープンしたこだわりのクラフトコーヒーのお店。一杯のコーヒーを通してコミュニティを繋げるという理念で、チェーン店にはない、おしゃれだけれどホッとする空間が心地よいのです。スタッフもとてもフレンドリーで、ホスピタリティ満点でした。ホノルル市内に全３店舗あり、旅行者にはワイキキのCourtyard by Marriott Waikiki Beach店が便利です。

最後のおすすめ店は、アラモアナセンターにあるThe Alleyです。こちらは台湾発祥の全米とアジアに広く店舗展開しているティーショップで、特にボバティー（タピオカティー）で有名なお店。日本にも東京都内や横浜、大宮にあります。自家製法で作られたきび砂糖シロップ、店内でフレッシュに仕上げられたタピオカ、手摘みして天然手法で焙煎された茶葉など、原材料にこだわりを持って作られています。

こちらで、人気トップ1、2のUbe Creme Brûlée Brown Sugar Deerioca MilkとUbe Taro Brown Sugar Deerioca Milkをいただいてみました。この2つは日本の店舗では飲めないようなので、ハワイに来たらマストトライですね。写真はレギュラーサイズですが、タピオカが入っているので、かなり飲みごたえがあります。お味の方はというと…どちらもウベのほのかな香りときび砂糖の風味が美味しい！Ube Creme Brûlée Brown Sugar Deerioca Milkの方はなめらかなクリームブリュレがとってもクリーミーで、意外に甘さ控えめでした。Ube Taro Brown Sugar Deerioca Milkの方は、よりきび砂糖の風味が際立っていて、かすかな食感も感じられる絶妙なお味でした。

さて、あなたはどのウベスイーツが気になりましたか？次回、ハワイにいらした際には、ぜひこの紫色のスイーツたちを味わってみてくださいね。