びびなび : ハワイ : (アメリカ合衆国) Hawaii

ホノルルで観葉植物を買うときは、大手ホームセンターを利用する方が多いかもしれませんが、実は植物好きにぴったりのスポットが、オアフ島中央西部のミリラニにあります。植物の販売はもちろん、環境にやさしい方法で野菜や植物を育てる「マリズ・ガーデン」は、自然とふれあいながら買い物が楽しめるグリーンパラダイス。緑豊かでピースフルな雰囲気に満ちたローカルファームは、何度も足を運びたくなる穴場スポットです。

家族経営の「マリズ・ガーデン」は、2008年から18エーカーもの広大な敷地で、観葉植物はもちろん、自社栽培の新鮮な野菜や植物、雑貨、ギフトアイテムなどを販売しています。

ミリラニの住宅地の奥に位置し、運転していると「本当にこの場所で合ってる？」と疑ってしまいますが、行き止まりに看板が現れるのでご安心を。ナビに従えばスムーズにたどり着けます。駐車場は看板の裏側、エントランス横にあるのでとても便利。

敷地内に入ると、まず目に入るのが巨大な黄金色の招き猫。これはワイキキの「ハイアット リージェンシー ワイキキ ビーチ リゾート＆スパ」から譲り受けたもので、現在では訪れる人々の記念写真スポットとして親しまれています。

その斜め前には店舗があり、園内で育てた野菜や手軽に育てられる栽培キット、観葉植物、鉢、ガーデン雑貨などが購入可能。ハワイ産のグルメアイテムも並び、ギフトショッピングにもおすすめです。敷地奥にあるハウスや陳列スペースで見つけた植物は、ここで会計を済ませるスタイルです。

中に入ると、さまざまな植物がずらり。大きなガゼボのような建物があったり、太陽の光をたくさん浴びられる場所に棚があったり、それぞれの植物に適した環境で整然と陳列され、珍しい品種も豊富。植物好きなら何時間でも過ごせそうな緑あふれる楽園が広がっています。

ハワイらしい植物もまとめて展示されており、まるで社会科見学をしているかのような学びの体験もできます。

敷地内では「エディブル・ダイニング」と呼ばれるエリアがあり、ここでは食べられる植物を栽培していました。ラベンダー、フィンガーライム、月桂樹（ベイリーフ）、食用花など彩り豊かな植物が育てられています。その近くでは、にんにくが栽培され、花からもにんにくの香りが！ にんにくの花を見たことがない方も多いと思いますが、 食用にもなるそうです。

園内では、アクアポニックスやハイドロポニックス（水耕栽培）を取り入れた野菜の栽培も行われています。

とくにバターレタス、ロメインレタス、スプリングミックスなどは、レストランやホテル、地元のスーパーにも出荷されているとのこと。土を使わず、水と栄養分で育てるこの方法は環境負荷が少なく、スタッフが屈んで収穫する必要がないので、作業負担も軽減されているそうです。

季節ごとに開催される「ポップアップマーケット」では、地元のクラフト作家やファーマー、フードベンダーが出店。季節に合わせた企画やポニーライド、動物とのふれあいスペースを設けたり、家族で楽しめる催しも充実しています。

また、エントランス近くの屋根付きスペースでは、「フェアリーガーデン」や「テラリウム作り」などのワークショップも定期的に開催。子どもから大人まで、手を動かして楽しめる貴重な自然体験ができます。

さらに、園内では絶滅危惧種のモナーク・バタフライの飼育も行っており、地元の小学校の校外学習先としても人気。成長に最適な環境にするために、モナーク・バタフライが好む植物を複数組み合わせて植えているのだそう。撮影用に特別に中に入らせてもらったところ、ひらひら舞うモナーク・バタフライの姿がとても美しく印象的でした。

園内はパーティーやウェディング会場としても利用可能なプライベート・イベントエリアもありました。園内の植物をディスプレイに使ったり、いろいろな演出ができる緑に囲まれたガーデンパーティーは、都会では体験できない特別な思い出になるはずです。

「ミリラニはちょっと遠い…」という方には、カカアコとカイルアにある姉妹店がおすすめ。カカアコ店はオフィス街や住宅地の近くにあり、室内向けの観葉植物やモダンな鉢、雑貨類を中心に取り扱っています。

「欲しい植物があるのにハワイではなかなか出会えない」という方にもおすすめの「マリズ・ガーデン」。植物好きにはたまらない楽園がミリラニの住宅街に佇んでいます。ドライブがてら、ぜひ訪れてみてください。