OKAZUYAで楽しむローカルスタイル・テイクアウト3選

日系をはじめ、様々な国からの移民文化の融合されたハワイのローカル・カルチャーですが、最もユニークなものの一つが食文化と言えるでしょう。今回はOKAZUYA(オカズヤ)と呼ばれているローカル流デリの人気店3つをご紹介します。

OKAZUYAって何?

日系人の多いハワイでは、日本語がそのまま定着しローカル言語となっているものがたくさんあります。例えば、BENTO(お弁当)、MUSUBI(おむすび)などは、定番ですが、OKAZUYA(オカズヤ)もその一つ。OKAZUYA=おかず屋(お惣菜屋)のことで、一般的にどのお店も、カウンター形式のショーケースに唐揚げ、天ぷらなどの揚げ物から、煮付け、ナマス(こちらもローカルには定着した日本語でNAMASUと呼ばれています)などの副菜、スパムむすびやフリカケむすびなどのご飯もの、などが所狭しと並びます。

一般的なオカズヤのレイアウトはこんな感じ(写真:フクヤ)

順番に並んで自分の番が回ってきたら、好きな物を選んで(1個から選ぶことが可能)店員さんに伝えると、テイクアウト容器に詰めていってくれます。早朝6時頃からオープンしているお店が多く、始業時間の地元の人達がオフィスへ出勤する前に立ち寄って、ランチを買っていくので賑わっています。また、ケータリング・サービスも兼ねているお店がほとんどで、何かとパーティーの多いローカル・コミュニティには欠かせない存在でもあります。

人気アイテムを詰め合わせたBENTOや、スパムむすびなども並びます(写真:タニオカズ)

人気のお店3選

オアフ島内には大小様々なOKAZUYAがありますが、その中でも人気の有名店3つをご紹介します。

(1) FUKUYA(フクヤ)in モイリイリ

ワイキキから車で10分ほどのモイリイリ地区にあるFUKUYA(フクヤ)は、現在のオーナーの曽祖父母が1939年に開業したという老舗で、ハワイ大学マノア校のキャンパスに程近いサウス・キング通り(S.King St.)沿いにあるお店は、代々引き継がれている家族経営のお店。

サウス・キング・ストリート沿い、H1フリーウェイの降り口からすぐ

きんぴらごぼう、ひじき、白和えなどの和風惣菜から、モチコチキン、海苔チキン、シュリンプ天ぷらなどローカルに人気のメニューも取り揃えていて、おかずとおむすび、いなり寿司などのセットになったお弁当はぎっしり詰まったボリュームサイズで$15から。

おかず類の並ぶショーケース

左上から時計回りに:アヒバーガー($4)、モチコチキン($3.75)、野菜コロッケ($1.95)、マカロニサラダ($2.15)、シソむすび、フリカケむすび (各$4.70)

(2) Masa & Joyce Okazuya(マサ・アンド・ジョイス・オカズヤ)in カネオへ

ノースショアやカイルアへ行く際には、是非立ち寄ってほしいのがこちら。オーナーのマサさんとジョイスさんはどちらも沖縄出身で、70年代初め頃ハワイに移住したおふたりは、ハワイで出会い結婚後、カネオヘのお店をオープン。久米島の漁村出身のマサさんは、漁師のお父さんの元で修行した経験を活かして、オークションで買い付けた良質で新鮮なアヒのポケやお刺身などが人気です。

カメハメハハイウェイ沿い、Windward City Shopping Centerの向かい側にあります

新鮮なアヒを使ったハンドロール(手巻き)やスパイシーアヒ丼

更にこちらのお店のユニークなところは、通常のOKAZUYAメニューのお惣菜、おむすびなどに加え、ラウラウ(LauLau)やカルア・ピッグ(Kalua Pig)などのハワイアン料理と、ジョイスさんのお母さん秘伝の沖縄風のレシピを提供しているところ。ししとうとスパムのチャンプルーは、お母さんのオリジナル創作だそう。

オリジナルレシピのお惣菜は種類も豊富

左からスパイシーカリフォルニアロール、カリフォルニアロール、スパイシーアヒロール(各$4.75)

(3) Tanioka's Seafood & Catering(タニオカズ・シーフード・アンド・ケータリング)in ワイパフ

1978 年に創業したこちらのお店は、新鮮な魚介類とオカズヤのメニューを提供する小売業務だけでなく、オアフ島内全エリアの結婚式や企業のイベント向けのケータリングでも有名。

ブルーの屋根とロゴが有名

Tanioka's(タニオカズ)は「地元スタイル」のポキとシーフードを専門としていて、名物メニューには、リムポケ、フライドチキン、タニオカ・グランマのアヒパティ、サクマ・グランマの巻き寿司、ベティ・アンティのいなり寿司などがあります。

ポットラックやケータリングでも人気のポケ

オアフ島の西側に位置するワイパフ地区はフィリピン系移民の多く住むエリアということもあって、ルンピア(Lumpia)と呼ばれる春巻きなどを含む、和風惣菜よりは、ローカルに人気のアイテムが充実しているお店。ワイキキから車で30分ほどの距離にあることもあり、全体的な価格帯は若干抑えめな印象です。

2ドル前後からのお惣菜類

左からモチコチキン、名物のアヒパティ(各$3.95) 、シュリンプシュウマイ (各$1.50) 、ルンピア<春巻き> ($2.75) 、スパイシーアヒ+寿司飯パックSサイズ ($11.95)

円安・物価高などが注目されているハワイですが、比較的リーズナブル(しかも、ボリューム満点!)なローカルスタイルのテイクアウトで、ビーチやハイキングなどにお出掛けされてみてください。青い空の下で食べるMUSUBIやOKAZUは、旅の思い出に色を添えてくれること間違いなしです!

ABOUT WRITER
SoMa

2001年よりハワイ在住。Island Style Everydayをテーマに東京を中心にハワイ系イベント出店や、パーソナルショッパーとしても活躍中。インスタグラムでハワイからの投稿が人気。