ホノルル・チャイナタウンの歩き方

ハワイにいながらにして、外国に旅行に行ったような気分にさせてくれるホノルルのチャイナタウン。活気あふれるこの街では、新鮮な野菜や魚介類が揃う市場や、中華、ベトナム、韓国などのアジア系レストラン、さらには、おしゃれなセレクトショップやカフェも並びます。小さなエリアに様々な文化がギュッと詰まった、チャイナタウンの歩き方をご紹介します。

ホノルル・チャイナタウンの歴史

ホノルル港に隣接して造られたチャイナタウン。世界につながる玄関口であった港近辺が、最もビジネスが盛んであったことから、さとうきびプランテーションでの労働契約を終えた中国人移民が、1850年代後半から港付近で小売店等を始めたのが、チャイナタウンの始まりです。1900年までは、1階が店舗、2階が住居となった木造建築が密集し、東京ディズニーランドの1/3以下のエリアに5000人もの人々(主に中国人、日本人、ハワイアン)が生活していました。

そのような場所に、船に乗っていたネズミが住み着いたことから、ネズミのノミを由来とする致死率の高い病気、ペストが発生。当時の政府が患者の出た家を燃やす対策を施したところ、風向きが急に変わって、チャイナタウンが全焼してしまったのが、1900年1月のことでした。街の再建の条件は、木造建築の禁止。そのため、レンガや石造りの街となって復活し、現在は国によって、街全体がしっかりと保存されています。

まずは知っておきたい、チャイナタウンの危険な場所・時間帯

日中は、買い物客などで多くの人々が行き交うチャイナタウンですが、場所によっては路上生活者の方々が集まっていたり、ケンカを発端とした傷害事件などが起こることもあります。観光の方は、以下の場所・時間帯のチャイナタウン散策は、避けた方が無難です。

  • チャイナタウン全域 →午後3時30分~午前8時頃
  • ホテルSt.より山側のエリア →終日

チャイナタウンは朝早く開店するお店が多く、午後3時半頃には閉店となって人通りが閑散としてきます。チャイナタウンが最も賑やかな時間帯、午前10時頃から午後2時頃を目安に散策するのがオススメです。

チャイナタウンの歩き方

人気の観光スポットでもある「イオラニ宮殿」から、大通りのキングSt. を歩いてわずか10分程で、チャイナタウンに到着です。到着の目印は、道路名のサイン。

道路名に漢字表記が加わり、高層ビルが建ち並ぶダウンタウンの中で、2階~3階建ての建物が並んでいます。

チャイナタウンは、大通りのキングSt.を軸に、5本の道(ヌウアヌAve.・スミスSt.・マウナケアSt.・ケカウリケSt.・リバーSt.)がほぼ直角に伸びているので、とても分かりやすい街です。

散策の際は、キングSt.を基準に歩きましょう。それぞれの道を散策した後、キングSt.に戻るという方法だと道に迷うこともなく、また、人通りも多いので、より安全に散策ができます。

大火事で燃えつくされてしまった後、再建された建物は1階が店舗、2階部分は現在、倉庫やオフィス等として使われています。全て歴史的建造物として保存されているこれらの建物。中国風の建物に加えて、ポルトガル人が建てたヨーロッパ調の建物なども。写真映えするスポットが多いのも、チャイナタウンの特徴の一つです。

チャイナタウンの中でも、マウナケアSt.が最も中国文化を感じることができる道です。中華菓子や点心を売る人気のお店や、中国雑貨を売るお店などがズラリと並び、ちょっとした買い物が楽しいエリアです。

マウナケアSt.のお隣、ケカウリケSt.が見えてくると、新鮮な野菜や魚介類、お肉などが買える市場のエリアに入ります。

見たことのない野菜や魚に、「一体どうやって食べるんだろう!?」と。思わず好奇心をくすぐられます。

スーパーで売られていない食材ばかりなので、見ているだけでもワクワクしてきます。初めて見た食材を買ってみて、調理してみるのも楽しい経験になりそうですね。

そして、ホノルルのチャイナタウンは、川沿いのリバーSt.でおしまいです。

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ABOUT WRITER
さゆり ロバーツ

東京生まれ。英会話講師を経て、2006年より「ワイキキ・ダウンタウン歴史街道ツアー」の主宰者、および、ハワイ州観光局公認講師として、ツアーや講演活動等を行う。テレビやラジオ、雑誌等、メディア出演多数。趣味は旅行とカフェ巡り。