世界中のスペシャルティコーヒーをハンドドリップで堪能!コーヒー通も通う「ドリップ・スタジオ・ホノルル」

近年、進化が止まらない「ハワイのカフェ&コーヒー」事情。ハワイ産のコーヒーを楽しめるカフェはもちろん、豆を厳選して自家焙煎をしたり、世界中のスペシャルティコーヒーを楽しめる場所など、オーナーの想いがダイレクトに伝わるカフェが次々登場して、コーヒー好きとしては嬉しい限り!

そんな中、ハンドドリップにこだわり、コーヒー好きな人たちに大人気の個性派カフェをぜひご紹介させてください。その名も「ドリップ・スタジオ・ホノルル」。オーナーさんの、ほとばしるコーヒー愛を五感で感じられる素敵なお店です。

ダウンタウンご近所移転でも話題のこだわりカフェ

フォートストリート・モールのカフェ。コーヒーカップのイラストがかわいい看板も目印に。

ホノルル・ダウンタウン、フォートストリート・モールにあるお洒落なカフェが「ドリップ・スタジオ・ホノルル」。シックなブルーを基調とした店内に足を踏み入れると、やさしいコーヒーの香りが満ちています。

カウンター席やベンチ席には、ご近所で働く常連さんから旅行者まで多くのお客さんが集まっている。

2025年2月に、同じダウンタウン内の別の場所から移転したばかり。以前より少し広くなった店内は、常連のお客さんでいつも賑わっています。

オーナーのヴィンセントさん(左)とケルシーさん(右)。おふたりの笑顔のファンも多い。

オーナーのヴィンセントさんは、コーヒーとはまったく異業種の仕事をしていましたが、コーヒー好きが高じて自分のカフェをオープンしたコーヒーラバー。「自分が生まれ育ったハワイで、世界中の美味しいコーヒーを楽しめる場所を作りたい」と、パートナーのケルシーさんとともにこのお店を誕生させました。

厳選スペシャルティコーヒーをハンドドリップで

丁寧にハンドドリップされるコーヒー。目の前でドリップの様子を見ながらコーヒーについての話を聞くのも幸せなひととき。

ドリップ・スタジオ、という名前の通り、一杯ずつハンドドリップ(プアオーバー)で淹れてくれるコーヒーが絶品。ハワイではあまり見かけることがない、レアな「スペシャルティコーヒー」を世界のあちこちから取り寄せているのも魅力です。

オランダやスイス、アメリカ本土など、ワールドワイドなロースターから届くコーヒーは、どれもそれぞれ個性があって美味しい。「世界中の農園や焙煎所をリサーチして、いいものを選び、できるだけ直接仕入れるようにしているんだ。互いにコミュニケーションを取り、信頼関係を築くことにより、上質なコーヒーを仕入れて提供できる。時間はかかるけれど、ちゃんとこだわりたいんだ」とヴィンセントさん。

おかげで私たちは、ハワイにいながら世界中の美味しいコーヒーを味わうことができるんですよね。もちろん、ハワイ島のコナコーヒーをはじめ、ハワイ州の農園から届くコーヒーもあって、選択の幅が広いんです。ほんと、ありがたい!

どのコーヒーにするか自分で決められないときは、バリスタにその日のおすすめを聞いて!

この日いただいたのは、オランダ・アムステルダムにあるロースター「DAK Coffee」のJAZZ FRUITSというコーヒー。ちょっとフルーティーで、でもとってもスムーズで飲みやすい一杯!DAKのコーヒーって、私はドリップスタジオで初めて知ったのですが、すごく美味しくて豆を購入して自宅で飲むようにもなりました。

ちなみに、ハンドドリップで飲めるコーヒーのメニューはちゃんとあるのですが、タイミングによって、それ以外の豆があったりもするので、興味がある人はバリスタに声をかけてみて。運が良ければ、特別な一杯に出会えるかもしれませんよ!

ラテも抹茶も、こだわりが光る。とにかく妥協なし!

最新のエスプレッソマシンを使って熟練バリスタが淹れてくれる、なめらかで香り高いエスプレッソドリンクもぜひ堪能したい。

ドリップコーヒーが美味しいのは間違いないのですが、もちろんラテなどのエスプレッソドリンクも抜かりなし。最近導入した、イタリア製の高級エスプレッソマシンで作られるラテやコルタードは、さすがの味わいです。

香り高いラテは、真っ青なカップ&ソーサーでゆっくり楽しんで。普通のミルクのほか、オーツミルクやアーモンドミルクもオーダー可能だ。

繊細なアートが美しいラテは、まろやかでこくのある味わい。落ち着いた雰囲気のテーブル席でゆっくり楽しむ一杯は、まさに至福の時間を演出してくれます。ラベンダーやハニー・ローズマリー、ヘーゼルナッツなどのフレーバーを追加することもできるので、その日の気分でセレクトしてみるのも楽しいのです。

一杯ずつ茶筅で点ててくれる抹茶とストロベリーが最強タッグ!甘すぎないのが魅力の個性派ドリンク。

また、ケルシーさんが厳選したという「京都産抹茶」を使うマッチャドリンクも人気。中でも、自家製のストロベリーピューレを使う「マッチャ・ストロベリー・ラテ」は絶品なんです。コーヒーとマッチャ、どちらも飲みたくって、両方オーダーしちゃうことも……。贅沢!

グリーンとストロベリーピンクのグラデーションがフォトジェニックなのも、推しポイントです。

ブランチにぴったりのサンドイッチやペイストリーも!

フォカッチャのサンドイッチは、付け合せのチップスをサラダに変えてさらにヘルシーにすることも!

ケルシーさんはフード&ペイストリーの担当もしています。自家製のフード類もめちゃくちゃおすすめ。最近のお気に入りは、ふわふわフォカッチャを使ったサンドイッチ「フレッシュリー・ベイク・フォカッチャ」。新鮮な野菜とサラミやハムなどがぎゅっとサンドされていて、味わい深くヘルシーなんです。

もちろん、コーヒーやラテとの相性も抜群。朝食にもランチにも、いい感じです。ほかにもサラダやベーグル、食感が新しいモチ・ワッフルなどのメニューがあるので、気分で選んでみてください。

バナナブレッドは少しシナモンも香る大人の甘さで、コーヒーとの相性が最高。

毎日焼かれる自家製ペイストリーやクッキーも、甘さ控えめでおすすめ。チョコチップが入ったバナナブレッドなど、その日によってメニューがちょこちょこ変わるので、何度通っても新鮮なんですよね。

廃材をアップサイクルしたエコなインテリアも魅力

廃材を活かしたエコフレンドリーなインテリアからは、オーナーのこだわりと温かみを感じる。

オーナーのヴィンセントさん、もともとは家具などを作る職人さんだったのだそう。というわけで、お店作りも自分たちで手をかけているんです。柱や棚などの木材は、ハワイの古民家などから出た「廃材」を再利用。アップサイクルして使っているんですって。歴史を感じる大きな柱、いい感じですよね。

未完成のスペースをこっそりチェック。いろいろ想像するだけでワクワク!

オープンしたばかりの店舗なので、まだこれから作り上げていく部分もたくさん。掘りごたつみたいにテーブルを囲むスペースも制作中なんだとか。「ジャパニーズ・スタイルのシートスペースにするからね」と嬉しそうに語ってくれたお二人、日本が大好きなのだそうで、なんだか嬉しい!

実はこのお店、地下スペースもあるのだそうです。イベントスペースにできたらと、現在まさにリノベーション中とのことで、さらに楽しみが広がります。

ダウンタウンの街は、お洒落はカフェや個性的なショップはもちろん、こういった歴史的建造物も多くて楽しい。

コーヒー好きにはたまらない、こだわりたっぷりのカフェ。築100年以上を誇る「ハワイシアター」から徒歩3分というロケーションなので、カフェタイムの後にダウンタウンを散策するのもおすすめです。ただし、夜間はあまり治安が良くない場所もあるので、明るい時間帯に楽しむようにしてくださいね。

ABOUT WRITER
Ritsuko Matsumoto

ハワイ在住ライター&エディター。㈱リクルートでの広告制作などを経験後、2000年にハワイへ移住。ハワイ情報誌アロハストリートの編集長を経て独立、旬なハワイ情報を旅行雑誌やウエブサイトに寄稿。趣味はカフェ巡り。