スカッと気持ちよく晴れた青空の下、花々が咲き誇る5月から8月のオアフ島は、自然を満喫できる屋外アクティビティーが楽しい季節!今回は、自然を楽しめるアクティビティースポットと、それらの地名の意味や由来をご紹介。知ってから行くと、新しい視点も加わって、スポットを訪れるのも楽しくなるはずです。
まずは「ワイキキ」の意味を確認
「ワイキキ」という地名はとても有名ですが、この地名の由来は、現在のワイキキの姿からは想像が難しいというのもあって、その意味までを知る方は意外と少ないのが実情です。
ワイキキが観光地として開発され始めたのは、1920年代。それ以前は、山脈から3本の川が流れ込む湿地帯で、水が豊富にあった場所でした。そのため、かつてのワイキキに見られたものが…
(ワイキキにあるモールでは、古代ワイキキの様子を再現している。写真:Hawaii Historic Tour LLC所有)
湧き水。ワイキキは、ハワイ語ではWaikīkīと書き、発音は「ワイキーキー」。ワイが「真水」、キーキーが「湧き出る」という意味で、ワイキキは「湧き水」という意味になります。自然の湧き水は、現在のワイキキの街中には見られませんが、ロイヤル・ハワイアン・センターや、インターナショナル・マーケットプレイスといったモールなどには、古代のワイキキの姿を再現するために、湧き水を模した噴水が設けられています。ワイキキを散策しながら探してみては?
透明度の高い湾でのシュノーケリングが人気!「ハナウマ」の意味は?
オアフ島の南東部に位置し、数々の魚やサンゴ礁などの海洋生物が保護されている「ハナウマ湾自然保護区」。もともと火口であったことから、上空から見るとほぼ丸い形をしていますが、「ハナウマ」の意味は、まさにその形を地名にしたもの。ハナが「湾」、ウマが「湾曲した」という意味になります。
(透明度の高いハナウマ湾ではシュノーケリングが人気。 写真:Hawaii Historic Tour LLC所有)
実はこの場所、かつて王族がプライベートで釣りを楽しんでいた場所。魚が多く生息していたことは、昔からよく知られていたのかもしれません。また、「ウマ」にはなんと「腕相撲」という意味もあり、ハナウマ湾で、王女との結婚をめぐって、二人の首長による腕相撲の勝負が行われたという話もあります。
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「ハナウマ湾自然保護区」入場に関する情報
- 駐車場の事前予約はできません。
- 午前6時45分~9時の間に訪れる在住者は、予約の必要はありません。
- ビーチへ入場する際には、海洋生物保護に関する教育ビデオの視聴が必須です。
オアフ島の最東端!伝説から名付けられたマカプウ
(マカプウ灯台。 写真:Hawaii Historic Tour LLC所有)
オアフ島最東端に位置するマカプウ岬。お正月には、初日の出を見ようと多くの人が集まるスポットです。1909年に完成した、世界最大のレンズを持つマカプウ灯台は今も現役。トレッキング初心者の方でも歩きやすい、舗装されたトレイルも整備されており、オアフ島東海岸の絶景と共に、お隣のモロカイ島が見えたり、12月から4月頃にはクジラが見られることも。
(舗装されたトレイルなので、トレッキングをお子様も一緒に楽しめる。写真:Hawaii Historic Tour LLC所有)
この場所の地名「マカプウ」(マカは「目」、プウは「膨らんだ」「たくさんの」という意味)には、由来となった伝説がいくつかあります。伝説の一つは、タヒチからハワイへと渡った、目が8つある姿の女神が、この地の洞窟に住んでいたというもの。もう一つは、タヒチからこの地に渡った女性が住んでいた洞窟の中に、8つの目が付いているように見える石があった、というもの。古代のハワイ語には文字がなく、地名の由来も口伝えなので、少しずつ違ったストーリーが展開されることがありますが、いずれにせよ、「タヒチ」「目」「8つ」「洞窟」が共通ワードのようですね。
さらに、ハワイの神々の中で最も有名な火山の女神「ペレ」が休憩したという伝説がある「ペレの椅子」と呼ばれる巨大な石も、トレイルを歩いていると見えてきます。オアフ島の最東端は、神々が訪れ、神々が見た景色が広がっている…と考えると、そこから見える風景が、違って見えてくるかもしれません。
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「マカプウ・ポイント・ライトハウス・トレイル」基本情報
シャトル
バス
- ワイキキ中心部より、23番(Hawaii Kai-Sealife Park)に乗車、シーライフ・パークにて下車。徒歩で約1.5㎞戻ると、トレイル入り口に到着。
- ワイキキに帰る際は、シーライフ・パークに戻り、23番(Ala Moana Center via Hawaii Kai)に乗車。
備考
- 日中はとても暑くなるので涼しい時間帯を選び、飲み物を必ず持参しましょう。
- 貴重品を、駐車した車に置いておかないようにしましょう。
連なる山脈は、何に見える?オアフ島で最も神聖な地と言われたクアロア
観光客の方々に大人気のアクティビティースポット「クアロア・ランチ」。乗馬やジップライン、映画のロケ地ツアーなど、様々なアクティビティーが楽しめます。
(クアロア・ランチの様子。広大な敷地に様々なアクティビティーが用意されている。写真:Hawaii Historic Tour LLC所有)
オアフ島東部、ワイキキから車で50分程の所にあるクアロア・ランチは、古代から「クアロア」と呼ばれていた地にあり、その意味とは「長い背中(クア=背中、ロア=長い)」。クアロアという地名は、そこにある山脈から名付けられています。
(クアロア・ランチに隣接するクアロア・リージョナル・パークのビーチから見える山脈。 写真:Hawaii Historic Tour LLC所有)
クアロアの地名の由来には諸説ありますが、地名につく「クア(背中)」は、山脈の形が「伝説に登場する動物の背中」に由来する、というのが有名です。さて、どんな動物の背中なのでしょうか?
答えは、前出の神「ペレ」の妹「ヒイアカ」と戦った、巨大トカゲです。戦いに勝ったヒイアカは、巨大トカゲの尻尾を切り離し、島となりました。それが、今は「チャイナマンズ・ハット」と呼ばれる島です。パノラマ写真で見てみると、古代の人々が山脈を「トカゲの背中」に、そして、島を切り離された尻尾になぞらえたのも、分かる気がしますよ。
(山脈が横たわったトカゲの姿、海に浮かぶ小さな島は、切り離された尻尾だという伝説が残る。 写真:Hawaii Historic Tour LLC所有)
ちなみに、クアロアはかつて王族の居住地であり、また、王族の子供たちが、優秀な戦士となるべく訓練が行われた場所。さらに、神殿、王族の埋葬地があり、「オアフ島の中で最も神聖な場所2ヶ所*の内の一つ」と言われていた場所です。
*もう一ヶ所は、オアフ島中央部にある王族の女性が出産する場所「クーカニロコ」と言われています。
神々しくも見えてくるクアロアの景色…アクティビティーを楽しみながら、ぜひ堪能してください。